カリフォルニアの庭と黒猫と里子

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養子へ その2

一年ほど前に私どうやら里子を養子にすることに決めたと言う日記を書いていました。

気がついたら一年もたってますけど
まだ実は里子のままです。。。

まずすべてうまくいっていれば去年の11月にすべて終わってるはずでした。


しかし去年の9月頃公立の幼稚園にうつったあたりから、里子の問題行動が劇的に増え始めました。

新しい環境の変化に対応できず、あまりにも気分や感情のコントロールができなくなって暴力も激しくなり、私も馬乗りになってパンチされそうになるなど、大変になってしまって旦那が養子にする自信がない。と引いてしまったのです。

旦那は私が彼に将来傷つけられてしまうことを本気で心配し、そしてもし私が先に亡くなるようなことがあれば一人で育てる自信がない。。と。

そんな状態の旦那を無理矢理引っ張って養子を進められるわけもなく、かといって一年半も一緒に過ごした里子を、はいそれじゃあね、と追い出すなんて私にはできず。。。

ソーシャルワーカーやセラピストたちとも相談してやっぱり彼がうちに残るのが彼にとっては一番いいだろうと言うことになったのです。

セラピーの数を増やし、6才半を越えたところで向精神薬を処方されました。
最初は薬にたいして反対派だった私も旦那も、薬をとることによって脳のホルモン、ケミカルバランスが整うと、子供も楽になる場合があるケースは見たことがあるし、将来一生必要じゃない子供たちもいるし、と色々相談してやってみることにしました。

母親のお腹のなかにいた頃からストレスやトラウマを受けていて、母親を通じてアルコール、たばこ、メタンフェタミン、コカインなどを体に取り入れてしまっていたこの子に、教育とセラピーだけでその脳内回路を変えろって言うのはかなり大変なことだとも言われました。

一番最初の妊娠3ヶ月の間に、重要な臓器や中枢神経が作られていきます。ドラッグは神経毒が多いですから脳と神経の発達に悪影響を及ぼします。アメリカでは里子になってしまう子供の親はドラッグをやっていることが多い。そして自分が妊娠していることにも気がつかず、胎児は神経毒を浴びて成長し、母親の不安定な心と体の中で育ちます。。


赤ちゃんが生まれたときに血液検査でドラッグが陽性になると病院では離脱症状のためにモルヒネやメサドンなどの強い薬を新生児にあげなくてはいけないそうです。
強いドラッグには強い薬で対抗しなければいけない。悲しすぎます。。


里子は薬をとるようになって暴力が90%減りました。かかっている精神科のお医者さんはPTSDによるADHDらしい症状なども10年前と比べてかなり治療法が進んだといっていました。今里子がとっている薬は副作用も少なく体に残りにくいものだし、脳の神経回路に変化をもたらしてくれるから、って言われました。

まだまだ研究は続いてる状態ではありますが、薬をとるようになってからストレスが減った里子を見ると、薬もやっぱり使いようだと思います。


まあそんなわけで、ティーンになる頃にはもっと大変になるんだろうなと思うんですが、そんなときはやっぱりもうプロに助けてもらいながら、リハビリ施設にいれなくちゃいけないこともあるかもしれない覚悟で、少年刑務所に入るかもしれない覚悟で、この子を養子にすることに決めました。


なんでそんな苦労をかって出るんだって言われるし、自分でも思います。

ただ私たちはこの子の命が愛しく、あわれで、でも美しいと思うので覚悟を決めました。


んで、4月に養子手続き全部終わるはずだったのがコビッドでまた無期限延期に!!

またやっぱ無理!!って旦那が言い出すかと思いましたが今度はもう大丈夫みたいです。

彼が来たお陰で自分のうつ病とも真剣に向き合い始めた旦那。今なんと自分の薬をやめて1ヶ月たちます。
25年取り続けた薬を少しずつやめて、いま自分の心と体を感じようとしています。
私たちの関係も前よりずっと健康的になってきたと思います。


私たちは里子のお陰で何十倍も成長させてもらっています。


これから辛いこともたくさんあるだろうなあと思いますが、まあどうなるかなんてやってみなけりゃわからん。


毎日、今に感謝して今日も一日頑張るぞ!


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里子はお父さんの背中をいつも見ているなと思います。がんばれ二人とも!!