カリフォルニアの庭と黒猫と里子

庭・猫・健康・里子のことなど

子供のPT 自閉症 多動症 ADHD

2日続いたサンタアナ風のせいでか連日29-30℃まで上がった南カリフォルニアです。今日は風はやみましたがまた29℃まで上がる予報。勘弁してくれ〜。何故に真冬にみんな半袖半ズボンなんじゃ。


3日も雨が続けば太陽が恋しいと文句たれる軟弱な南カリフォルニア人たちも、声を揃えてWe want the winter back! 冬に戻ってほしい!と言っています。


暑さと風でみんなでイライラしていたのですが、昨日はとても良い1日でした。



私は今1人で開業していたOT(作業療法士)の人と一緒に子供のセラピークリニックをやらせていただいています。

 

彼女はSensory Integration、 感覚の統合をうながして子供の発達をうながす、という分野で20年以上働いてるOTです。なので、クライアントには感覚統合障害(SPD)や、自閉症スペクトラム(ASD)、注意欠陥多動症(ADHD)などの子が多くいます。

 

昨日はここ1年くらい見てる子達の飛びっきりの笑顔が見れたのでとても嬉しい日でした。

 

ひとりは一年半ほど見てる自閉症の子。

私とセラピーを始めた当初は、部屋をグルグル周りながら声を発して、言葉も出てこなかった子です。ものによくぶつかり転ぶし、目の前のものしか見ていない。笑顔もなければ怒ることもない。そんな子でした。


でも昨日は私の顔を両手で触り軽くつねって来たので、私も彼の顔を触ったり鼻の頭を上げたりして、にらめっこもどきのような事をしました。そしたら彼は大笑い。とびきりの笑顔で、私の目をじっと見ながら笑ってくれました。1分間ほども!

 

自閉症の中には、ほかの人の目を見ることが苦痛な人たちがいます。だから目を合わせてくれる度に、目を見てくれてありがとう!とずっと言ってきました。少しずつ目を見てくれる時間が増えていますが、昨日の1分間ほどのにらめっこは彼にとっちゃすごい長い時間です。

 

彼は、自分の気持ちがうまく伝えられないし、体も思ったように動きません。気持ちを言葉におきかえ、それを言うために口を動かす。私にとっては考えなくてやってる作業が、彼にとっては大変な労力を伴う作業なのです。

人の真似をして動くことも非常に難しい。私はPTなので、彼に体の動きを遊びを通して練習させています。彼が興味を持つことをわざと作ったり彼に合わせたり。なかなか大変です。

 

でも一年半たってほんとに少しずつ良くなってきていると思います。


昨日の笑いも、もしかしたら笑いたくて笑ったのではないかもしれません。でもあの笑顔はちゃんと彼の感情とつながっていた、と思います。 

 

 


もう1人は多動症の男の子。もうすぐ中学生なのに立ったままズボンを履くことが出来ないほどバランス感覚が良くない子です。いろんな原因があるのですが、足自体にも問題があるので、自転車に乗れない、とか色々なことができません。おまけにADHDなので、セラピー中も集中することが大変です。



でも体の動きを練習したりしていくうちに、感覚を統合するのが上手くなってきています。

 

昨日はパジャマを立ったまま、壁によりかかることもなしに、手を床につくこともなしに履くことが出来ました!彼は大きい子なので小学生ですが18-19歳に見えます。でもパジャマ履けた時の嬉しそうな顔といったら!小学生の子供らしい、照れながらも嬉しいという笑顔!

 

セラピーに来る子達は基本的に自信がありません。僕はこういうことが出来ないから、僕はダメな子だから、と思っている子達がたくさんいます。だから少しずつ出来ることを増やして、自信のかけらをを集めていって、自分を愛せる自信を持った人になってほしい。

 

昨日のふたりの笑顔はほんとにプライスレス!あんまり儲けてない私ですが、ああいう笑顔を見ると、やっぱりこの仕事を続けていこう!と思います。

 


子供がいて、こんな笑顔を毎日見れる親御さんたちがうらやましいです。毎日笑顔だけじゃないのはわかっちゃおります。でも子供の笑顔はたまらんですよ。



また里子の話があったんですが、ダメでした。なんかもう仕事で子供たちに貢献しろってことなのかなあって思ってきました。仕事頑張ります!

 

さて、子供の笑顔を載せたいところですが、守秘義務あるので、私の可愛い猫息子マメタ氏のショットを載せます。

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デローーンと日差しを浴びて伸びているマメタ氏。彼は大きいので伸びると80cmくらいあります。この後上半身を起こし、起きようとしましたが、「あ、やっぱムリ」とでも言うようにまたパタっと寝そべったやる気無し子です。


気楽な猫はいいですねえ、ホント。

旦那はいつも、皮肉で「What a hard life !」とマメタ氏に言ってます。